クルーレス スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD] (2005/12/16) アリシア・シルヴァーストーン 商品詳細を見る |
「私、彼に恋してる!」
ヒロインのモノローグのあとに噴水が噴き出してライトまであたる。
これは祝福の表現。
よかったね。
私が監督ならマンホールの穴に落とす(不幸になってしまうな)。
1995年の映画なのに、お洋服が今みても可愛い。
流行がひとまわりしてまた「いい」と思えるようになるのは20年以上のサイクルが必要で、たいてい10年前のファッションなんていうのは死にたくなるほどダサいものなのに。
デザインは保守的なのに、赤や緑の華やかな色をプラスするだけでどれだけ違うことか。
これは衣裳デザインのモナ・メイの功績。すばらしい。
親友ディオンヌの髪飾りのセンスもまねしたくなる。
悩みながら歩いててブティックの前を通ると「これ私のサイズあるかしら?」で出てくるとショッピングバッグもってるところとか「キューティ・ブロンド」とか「お買いもの中毒な私!」とかの映画を連想したけど、あれよりずっと前の映画で、原点を見てるようだった。
強盗に銃をつきつけられて腹這いになれと言われて
「嫌よ! これアライアなのよ!」
と服が汚れるのを嫌がって泣きそうになるアリシア・シルヴァーストーンは何をしても可愛いという、旬の女優にしか許されない魅力を発している。
(その後体型激変でチャームが消滅してしまい、ダサ子役のブリタニー・マーフィと立場が入れ替わってしまった)
ストーリーの原型はジェーン・オースティンの『エマ』。
古典を下敷きにするのは『ブリジット・ジョーンズの日記』よりも早い。
ジェーン・オースティンだから、ヒロインはちゃんと正しい相手を見つけます。
「ツインピークスみたいに複雑」とかその時代ならではの台詞も楽しい。
ただひとつ気になったのはお買いもの大好き、おせっかいの縁結び大好きなヒロインが
「わたしってショッピングしかできない馬鹿?」と反省モードになっちゃうこと。
ちょっと自分勝手なところはあるけど、別に反省するほどのことはないのに。
そのままでもいいじゃない、と言いたくなってしまう。
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