「あんたじゃだめよ。兄さんのアレックを呼んできて。アレックならいつだって相手するわ」
昔から舌禍事件ばかりまきおこすシャロン・ストーンは『硝子の塔」で相手役のウィリアム・ボールドウィンにキスシーンの時こう言い放ったという。
いくら中身スカスカの映画だとしてもこれはひどすぎる。
こういう映画に限ってラブシーンだらけ。
ウィリアムにとってはつらい現場だったに違いない。
ボールドウィン家は4人の兄弟すべて俳優でいとこも俳優というフランチャイズみたいな俳優一家。
(全員姓はボールドウィン。店じゃないっつーに)
ウィリアムの一上の兄はアレック。
男兄弟4人はみんな似てるので、どうしたって一番先に顔を知られた長男アレックの劣化コピーに見えてしまう。
似てる顔でみんな俳優にならなくてもいいのに。
全然顔は違うけど、ジョゼフ・ファインズだって兄貴と比べられたらたまったものじゃないだろう。
兄のレイフ・ファインズは恋愛映画の経験も豊富なハンサム。
『愛を読むひと』だって出てたしこのまえは飛行中に食べちゃった客室乗務員が解雇されたくらい、いまだに女の運命をもてあそんでいる。
(ちょっと禿げてきた)
弟が『エリザベス』でも『恋におちたシェイクスピア』でも、あとまだなんかあったな。
『キリング・ミー・ソフトリー』でも激しいラブシーンがあったとき、見てるほうがつらかった。
「別に兄貴も好みじゃないけど、弟よりはよっぽどマシだ」と思った。ごめん。
本当にごめん。
やっぱりラブシーンは観客の女に嫌悪感や違和感を感じさせたらおしまい。
ハンサムな兄貴をもつ弟は比べられないように、同じジャンルで勝負するんじゃない!
ウイリアムのほうのラブシーンは嫌じゃないんだけど(『バックドラフト』とか)ジョゼフが嫌だったのはきっとボラットに似てるせいだわ。
え?ボラットって最近のひと?
・・・それはともかくボラットに似てる人はラブシーン禁止。